よくある質問Q&A
Q.
非常用発電機とはなんですか?
A.
非常用発電機とは、地震などで停電した際にスプリンクラ ーや消火栓ポンプ、エレベーターなどを作動させるために自家発電する設備のこと。
病院や介護施設・劇場など、多くの人が集まる施設への設置が義務付けられています。
Q.
非常用発電機の「負荷試験」とはなんですか?
A.
消防法では「出力負荷確認点検」が義務付けられています。
消防法では発電機負荷試験(出力負荷確認点検)が義務付けられております。
出力確認の点検方法は通達要領にある「30%以上の負荷運転」に定められており、電気事業法の月次点検とは異なり、消火活動に必要なスプリンクラー・消火栓ポンプを作動させるために、最低30%以上の出力確認を推奨しております。
しかし現状では多くの非常用発電機が、様々な理由で適切な点検や試験が行われておりません。
Q.
年1回の機能点検で無負荷運転(空ふかし)による、エンジンの試運転をしてるが問題はあるのでしょうか?
A.
月次点検等で行なっている無負荷(空ふかし)運転点検だけを行っていると、エンジン内にカーボンが堆積されます。
そのまま放置すると、出力不足や機関損壊、最悪の場合は火災を発生させる可能性があります。
そのため1年に1回は、30%以上の負荷運転を行い、堆積されたカーボンを燃焼排出させる必要があります。
Q.
負荷試験は施設の停電が必要と聞いています。また、点検費用もかなり高額との話しですが…
A.
従来の点検方法は準備も面倒で人手も掛かり、点検費用も平均70万円以上とかなり高額でした。その理由としては…
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非常用発電機の設置場所は屋上や地下のケースが多い。
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負荷試験機が大型で重く、ケーブルの布設(30m~100m以上)が必要。
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準備・実施・片付け時間が掛かり、作業時間は最低でも半日作業。
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一時的に施設を停電させる必要があった。
一方、弊社の使用する負荷試験機は軽量コンパクトで一人で持ち運び可能。準備時間・工数を大幅に短縮できた結果、コストの大幅な圧縮に成功しました。
Q.
負荷試験を行わないとどうなるのでしょうか?
A.
実負荷をかけた点検をしないと、非常時に発電機負荷がかかった場合、作動しないか火災を起こす危険があります。
Q.
火災保険に加入しているし問題ないのでは?
A.
負荷試験は法定点検項目ですので、未実施の状態で万が一非常用発電機が稼動せず、被害が広がった場合は火災保険が適用されない場合があります。
消防庁では、東日本大震災等の反省、また、南海トラフ地下直下型地震等の大型災害に備え、指導強化の方向で進んでおります。
設備の維持管理の観点からは、定期的な負荷試験による点検は発電機の長寿命化を図ることができ、結果的にはコストの削減につながります。
Q.
消防法でも義務付けられているのに、負荷試験はなぜ浸透していないのですか?
A.
理由は様々ですが、主に以下の現状であるため実施されていない傾向にあります。
ユーザー視点では…
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一時的に施設全体を停電させる必要があり面倒・日程の調整もできない。
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定期点検費用としては高額であった。
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負荷試験をしていなくても特に指導もなかった。
監督する立場としては…
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法律は通達があり理解しているが、上からの具体的な指示がなかった。
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ユーザーの事情を考慮すれば、ほかの消防署が監督指導していない事象でわざわざ事を荒立てたくない。
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諸般の事情により点検報告書をやむなく受理。
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地方によっては消防署員や点検業者が法改正を知らなかったケースもあった。
施工業者としては…
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疑似負荷点検業者が全国で数社しか無く、点検を依頼しようとしても周りに業者がいなかった。
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大半の業者が施設全体を停電させて点検を行っており、大掛かりな作業が必要であった。
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遠方から出張で点検に来る等、費用が高額にならざるを得ない状況。
Q.
負荷試験を行わなくても消防署は報告書を受理しているのだから、今更する必要はないのでは?
A.
現在では負荷試験点検業者も増え、従来ほどの費用もかからずに、施設の電気を止めることなく短時間で点検ができるようになりました。
平成31年度より総務省消防庁でも本格的に負荷試験の実施強化に乗り出しております。
Q.
平成18年・平成24年に消防法の改正がされたのに、消防署や点検業者などから負荷試験の事は何も言われてません。
A.
反対象物公表制度が発足、改善されない消防点検未実施、未報告施設は「違反対象物」として所轄消防署のホームページに公表され、利用者に消防法・違反施設として利用注意を促すなどの指導が強化されました。
公表されると施設の安全面を問われ、施設の信用を失われるだけではなく、物件価値を下げることにもなります。首都圏の一部の消防署では、負荷試験の未実施・添付データのない報告書は受理しない消防署が出てきてます。
また、総合点検業者も、規制強化の流れを受けて虚偽記載になるので負荷試験を専門業者に任せるようユーザーに提案する業者も出てきました。
現在、消防庁では東日本大震災等の反省、また、南海トラフ、地下直下型地震等の大型災害に備えて更なる指導強化の方向で進んでおります。